35・30周年記念誌

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資料3. 主要な活動の記録(年度別)

平成20年度以降

通常のシステム運用管理(問い合わせ対応、利用者登録、ハードウエア・ソフトウエア保守、バックアップ等)に加えて、下記のような活動を実施した。

平成20年度(2008年度)
・UMIN20周年記念行事(記念式典、記念講演会、記念パーティ)を開催した。⇒https://www.umin.ac.jp/umin20/
・国立大学法人化時(平成16年4月1日)に廃止となった大学病院衛星医療情報ネットワーク(MINCS=Medical Information Network by Communications Satellite for University Hospitals)の代わりとなるインターネット会議システム(University hospital Medical Internet Conference System)の導入を行い、運用を開始した。⇒https://www.umin.ac.jp/umics/
・事務小委員会で、法人化後の組織・機構の改編に伴う役職指定アドレスの見直しを行い、新たな役職IDの発行、メーリングリストへの追加を行った。
・インターネット技術の成熟化に伴いUMIN技術小委員会を廃止した。

平成21年度(2009年度)
・INDICE Standardにおいて、CDISC標準による臨床研究の受付を開始した。第1件目として、福島県立医科大学病院をクライアント側として臨床研究を開始した。CDISC標準を用いて、実際の臨床研究を実施したのは世界初である。CDISC標準による臨床研究の推進を目指して、必要な情報提供、説明会を実施した。⇒https://www.umin.ac.jp/indice/
・会員制ホームページサービス(OASIS、ISLET)で、Wiki、BBS、Blogの提供を開始した。⇒https://www.umin.ac.jp/oasis/、https://www.umin.ac.jp/islet/
・UMIN IDを用いたシングルサインオンに関する共同研究を開始した。認証技術としては、Security Assertion Markup Language(SAML)技術を採用した。⇒https://www.umin.ac.jp/sso/
・UMIN Webメールシステムで、S/MIMEを用いた暗号メールシステムの運用を開始した。⇒https://www.umin.ac.jp/web_mail_key/

平成22年度(2010年度)
・EPOCの最小限度の機能に絞った簡易版EPOC(Minimum EPOC)の運用(利用受付)を開始した。実際のデータ入力開始は、平成23年4月1日からとした。 データ入力の手間が減って運用が容易になるが、一方で集積するデータの量が減少するために、データを用いた評価の範囲も限定される。大学病院・大規模病院の運用するプログラムでは、Standard EPOCの利用を、中小規模病院の運用するプログラムでは、Minimum EPOCの利用を想定している。⇒http://epoc.umin.ac.jp/minimum_index.html
・文部科学省科学研究費補助金基盤研究A「クラウドコンピューティングによる汎用医学研究データ収集システム」を獲得し、クラウド版のINDICEの開発を開始した。⇒https://www.umin.ac.jp/indice/cloud.html
・外科系学会の専門医症例申請情報システムであるNCD(National Clinical Database)の運用を開始した。⇒https://www.ncd.or.jp/
・先天異常データベースの運用を開始した。⇒https://center5.umin.ac.jp/cadb/

平成23年度(2011年度)
・UMIN情報システムのリプレースを実施した。
・UMIN利用登録者情報(所属機関等)の年度毎の更新の義務化を行った。従来は、利用登録者から自主的な申請がないと利用登録情報の更新がなされなかったため、利用登録者情報が古いままのことが多かった。
・UMINホームページ調査委員会(各地区より1名)を設置した。誹謗中傷書き込み等のクレームの判断について、UMINセンターだけで行うのでなく、ホームページ調査委員会で判断するようなしくみとした。

平成24年度(2012年度)
・国立大学病院事務系システムについて、国立大学病院VPNへの移行を完了した。

平成25年度(2013年度)
・UMIN症例データレポジトリ(UMIN 症例データシェアリングシステムと改称)の運用を開始した。同時に記者発表を行い、NHKや大手新聞等(読売、朝日、毎日、日経等)で報道された。⇒https://www.umin.ac.jp/icds/index-j.html
・厚生労働科学研究費補助金医療技術実用化総合研究事業「大学の連携による職種・レベル別に対応した臨床研究・治験のe-Learningシステムを展開する研究」)により、フリーウエアのよるeラーニングシステムの構築を行い、継続的にサービスの提供を開始した。

平成26年度(2014年度)
・国立大学病院運営情報Q&Aシステムの開発・運用開始を行った。国立大学病院運営情報Q&Aシステムは、UMIN事務系役職指定メーリングリスト等で、ある大学病院から他の大学病院へ、照会された事項について、照会内容と回答の集計結果をデータベース化して検索できるようにしたものである。各国立大学病院の業務を実施する上で、他大学の状況を参考にすることができるため、有用な役割を果たしている。

平成27年度(2015年度)
・UMINにはまとまった形での利用規約がなかったが、UMINと利用者との適切な関係を規定するためにUMIN利用規約の整備を行った。

平成28年度(2016年度)
・UMIN情報システムのリプレースを実施した。
・リプレースのタイミングで、利用者の少なかったオンライン論文投稿・査読システム−JOERS(ジョーズ)の運用停止を行った。

平成29年度(2017年度)
・インターネット医学研究データセンター(INDICE)に、利用者自身が症例報告書システムを構築する機能を追加開発し、これを「INDICE Cloud」と名付けて、運用を開始した。⇒https://www.umin.ac.jp/indice/cloud.html
・UMIN臨床試験登録システム(UMIN-CTR)は、日本の臨床試験登録において大きな割合を占めるものとなっているが、登録における利便性向上のため、臨床試験情報の標準規格であるCDISC Standardsの一部であるCTR-XML規格によるデータ登録を新たにサポートした。⇒https://www.umin.ac.jp/ctr/index-j.htm
・ホームページ公開サービス(SQUARE/PLAZA)でのセキュリティリスクの軽減のために、すでに更新が停止しているホームページ、または更新を行っていても担当者と連絡がとれない場合に、該当ホームペページを外部からアクセス不可能とする対策を開始した。
・医療・生物学系電子図書館の演題登録サービス(ELBIS)のサービスを平成30年度で中止することを決定した。⇒https://www.umin.ac.jp/elbis/

平成30年度(2018年度)
・オンライン学術集会演題抄録登録システムのサービス中止に対して、日本医学会会長、日本医師会会長名で文書によるサービス継続の要望があり、また本件に関して国会議員等による文部科学省への照会があった。検討の結果、サービスを有償化して、継続することになった。⇒https://www.umin.ac.jp/elbis/
・新臨床研修システムと卒前臨床実習に対応した新しいEPOCの開発を開始した。新EPOCは、スマートフォンによる操作を想定しており、ユーザインターフェイスは、従来のものと大幅に異なっている。令和元年度も引き続き開発を行い、令和2年度からのサービス提供開始に備えた。⇒https://pg-epoc.umin.ac.jp/ 、https://cc-epoc.umin.ac.jp/

令和元年度(2019年度)
・UMIN電子メールサービスは、運営費交付金削減とセキュリティの問題から、従来どおりの形でのサービス継続が困難となっていた。一方、UMIN運用開始時と異なり、現在では個人で電子メーアドレスを持っていない人はごくまれとなっている。このため、個人利用者(国立大学病院業務等のアドレス以外)については、メールサービスの提供を止めることをUMIN協議会で決定し、常置委員会の了承を得た。
・新しいEPOCの安全な運用法やデータの適切な利用法を規定した個人情報保護・研究倫理指針をEPOC運営委員会とともに策定した。⇒https://pg-epoc.umin.ac.jp/、https://cc-epoc.umin.ac.jp/
・オンライン演題登録システムの有償化を実施した。利用学会数が471学会(前年度は581学会)に減少したが、想定よりも小幅な減少であり、33,625千円の利用料金収入を得ることができた。⇒https://www.umin.ac.jp/elbis/
・東京大学医学部附属病院におけるUMIN担当部署の名称を、大学病院医療情報ネットワーク研究センターから、大学病院医療情報ネットワークセンターに変更した。⇒https://www.umin.ac.jp/
・医療材料データベース(MEDIE)について、順次UMINによる一括契契約から、契約を希望する国立大学病院による共同契約に切り替えていくことになった。

令和2年度(2020年度)
・新型コロナ流行のため、在籍者の半数を在宅勤務体制に移行した。このために在宅勤務用パソコンの購入と貸与、VPN機器の整備を行った。費用は嵩んだが、6月頃には円滑に在宅で業務が遂行できる体制が整った。約半数が出勤、残りの半数が在宅勤務で業務を行うことにした。UMIN運営業務は例年とほぼ同様に遂行することができた。
・利用者の増加と運営費交付金削減に対応するために、既に電子メールアドレスを事前に登録している利用者は、パスワード更新の際に登録済のメールアドレスに送付したコードを10分以内に入力すれば、自動でパスワード更新ができるようにシステム開発を行い、実際に運用を開始した。
・新臨床研修ガイドラインとスマートフォン入力に対応した卒後臨床教育評価システムEPOC2(現在の名称はPG-EPOC)の正式運用を開始した。⇒https://pg-epoc.umin.ac.jp/
・臨床研究小委員会の設置を行い、小委員長には、東北大学大学院医学研究科医学統計学分野の山口拓洋教授を選任した。UMINの臨床研究関連システムとして、INDICEスタンダード、INDICEクラウド、臨床試験登録システムがある。またこれらに関連して、臨床研究のデータ仕様の国際標準であるCDISC標準への取り組みも行ってきた。センター長の木内は、かつて東大医学部の疫学・生物学教室に所属し、臨床研究の情報システムを専門に研究していたが、異動してから既に25年が経ち、その間に臨床試験学、統計学も大きく変化しているため、同小委員会の設置が必要となった。⇒https://www.umin.ac.jp/iinkai/clinical_research-nontel.htm

令和3年度(2021年度)
・UMIN情報システムのリプレースを実施した。
・新型コロナウイルス流行に伴い、オンライン学術集会開催機能(抄録、プレゼンを含む参加者限定の学術集会ホームページ)の必要性が高まっているため、その開発を行い、運用を開始した。またオンラインのプレゼン資料の収集機能の開発も行い、同じく運用を開始した。⇒https://www.umin.ac.jp/elbis/
・卒前学生医用オンライン臨床教育評価システム(CC-EPOC)の運用を開始した。⇒https://cc-epoc.umin.ac.jp/
・個人用ID利用者による電子メールサービスを中止するための一連の作業を実施した。
・UMINのeラーニングサービスについて検討するため、UMIN eラーニング小委員会を設置し、小委員長には、岐阜大学医学教育開発研究センターの藤崎和彦教授が就任した。⇒https://www.umin.ac.jp/iinkai/e_learning-nontel.htm
・新型コロナの流行により、他の安価で優れたインターネット会議システムの導入が進んだため、UMINのインターネット会議システム(UMICS)のサービスを終了とした。⇒https://www.umin.ac.jp/umics/

令和4年(2022年度)
・症例データレポジトリを改造して、UMIN臨床試験登録システムを利用した研究以外の研究での利用が可能となるようにした。厚生労働省によるjRCTの運用が始まっており、jRCT登録の臨床試験の症例データ登録をできるようにすることが望まれていた。⇒https://www.umin.ac.jp/icds/index-j.html
・GPLライセンスのフリーウエアを用いたLという名称のeラーニングサービスの運用を開始した。運用当初は、UMIN IDを持つ人全員を対象としたeラーニングのみを提供できるようにした。特定のUMIN IDを持つ人のみを対象としたeラーニングは後日開発・運用を行うことになった。⇒https://www.umin.ac.jp/l/
・新しい厚生労働省のガイドラインとスマートフォンに対応した歯科臨床研修評価システムDEBUT2の運用が開始された。
・シングルサインオン(Single Sign On)とは、あるサイトの発行するIDで他の複数のサイトの認証を行えるようにする仕組みである。UMINでは、従来、個別の団体の要望等に基づき、UMIN IDによるシングルサインオンサービスを提供してきたが、本年度より、公式のサービスとしての提供を開始した。尚、UMIN IDに対応するパスワードには、一般用パスワードとINDICE用パスワードがあるが、シングルサインオンサービスは両方のパスワード毎に行っている。現在の主な利用団体は、医療系大学間共用試験実施評価機構(CATO)とNational Clinical Database(NCD)である。⇒https://www.umin.ac.jp/sso/
・ PLAZA、SQUAREサーバでシングルサインオンサービスを利用できるようにした。⇒https://www.umin.ac.jp/sso/

令和5年(2023年度)
・UMIN電子計算機室の移転の準備を行い、実際に移転作業を実施した。旧UMIN電算機室は、建物の耐震強度が不明な古い建物内にあり、地震によって使用不能になる危険性があった。新UMIN電算機室は、耐震強度の証明された新しい建物内にあるため、地震により使用不能となることはない。
・大学病院医療情報マネージメント部門連絡会議が、医療情報学連合大会内で開催されることなった。これに伴い、同連絡会議内で開催していた UMIN協議会幹事会・総会を、医療情報学連合大会内で開催することに変更した。

令和6年(2024年度)
・UMIN IDには一般用と症例登録用(INDICE用)の2種類のパスワードがあるが、その共通化を目指し、新規発行分のUMIN IDについて、2種類のパスワードを同一のものに設定できるようにした。
・UMIN IDの固定化(発行後1カ月以降)を実施した。UMIN IDは、ELBISの演題名・抄録やINDICEの症例登録記録、今後の開発予定の講習会等参加管理システムから、EPOC系システム(CC-EPOC、PG-EPOC、SP-EPOC)へデータを取り込むためのIDとして利用する方針である。またUMIN以外の演題登録システム、症例登録システムでも、UMIN IDを活用して、EPOC系システムへデータ取り込みができるように提案する予定である。
・オンライン演題登録システムにオンライン査読機能と演題評価機能を追加した。⇒https://www.umin.ac.jp/elbis/
・専門研修等のためのオンライン臨床教育評価システム(SP-EPOC)の開発のために、オンライン臨床教育評価のための評価項目、評価基準について、標準的な方法のガイドラインの作成を行った。ガイドラインとおりに評価項目、評価基準を作成すれば、SP-EPOCの利用が可能となる。
・LibreClinicaによるINDICEサービスの開始を行った。⇒https://www.umin.ac.jp/indice/LibreClinica.html