歩行訓練(松葉杖)  歩行運動は@骨盤の回旋A骨盤の傾斜B立脚相での膝の屈曲C足関 節と足部の運動D足部及び足関節と関連した膝関節の運動E骨盤の側 方移動の6つの相互作用によって決定される。  歩行訓練に移る前段階として、上下肢筋力訓練を行う。坐位、立位 耐久力の訓練もこの歩行の為の準備といえる。  歩行訓練の方法の共通なものは、平行棒内での歩行訓練ののち、平 行棒からでて、歩行器、杖などによる歩行訓練に移す。  歩行障害の目標〜筋力低下(末梢性麻痺、筋疾患)中枢性麻痺、下          肢長の差、関節可動域制限、関節痛、失調症など          その他、失行もある。  歩行訓練の目標〜安定性と安全性。耐久性(時間と距離)。スピー          ド  歩行訓練の段階〜平地歩行→階段や斜面の昇降→溝あるいは、しき          りなどの障害物越えなどの応用動作→戸外での実          用的訓練  松葉杖は、下肢に十分な荷重ができない場合に用いられる。 [歩行の種類] @三点歩行A四点歩行と二点歩行B大振り歩行、小振歩行、引きずり 歩行 [荷重のかけ方] @負荷歩行 A部分荷重歩行〜RO%荷重(つま先だけを床につける)         TO%荷重(踵まで床につけ軽く体重をかける) B全荷重歩行 [松葉杖の測定法]  立位の状態で、松葉杖の先端をつま先からPTュ濠O方PTュ国O 方におき杖の上端と腋かとの間に、2〜3横指がある長さ、杖の握り の高さは、肘関節RO度屈曲する位置である。 *使用上の注意点   腋かで杖に体重をかけず(腋か部で橈骨動脈神経圧迫し麻痺を生  じることがある。)、杖の上部は、胸壁におしつけ、上腕三頭筋の  力で、身体をもち上げ、手から杖に体重を伝える。                             5−W