高カロリー静脈栄養(IVH)  中心静脈に留置したカテーテルから高張・高浸透圧の糖質液、アミ ノ酸液、電解質、ビタミンなどを維持的に注入し、経腸栄養なしで生 体の栄養状態を改善・維持することを目的に行われる。器質的変化に よって経口的・経腸的に栄養摂取が不可能な場合、経口的に栄養を摂 取すると原疾患に悪影響を及ぼす場合、また手術前後の栄養状態の改 善を目的に行う場合など適応は広い。 ◎必要物品:メデーカットカテーテルセット(その他の鎖骨下穿刺セ ット)、延長チューブ、三方活栓、フィルター、点滴セット、薬液食 塩水20ml、局所麻酔薬、縫合セット、穴開き滅菌シーツ、滅菌手 袋、処置用シーツ、バスタオル、包交車 手順:1)医師が説明し了解を得たら必要物品を準備し環境を整える    2)患者の体位を決めて穿刺部を露出させ、頚背部に処置用シ    ーツを敷く。    3)トレンデンブルグ体位(腰部から下肢を挙上)にし顔を穿    刺側の反対側に向け消毒の介助をする。    4)局所麻酔をはじめとした処置の介助をして術者が行いやす    いように配慮する。    5)カテーテルが固定されたら準備しておいた点滴セットを接    続し再消毒し滅菌ガーゼを当てる。(一針縫合を行うこともあ    る)患者の可動域を考えて絆創膏固定する。    6)体位をもどし点滴スーピードを調整する。    7)バイタルサインのチェックと呼吸困難等ないか観察する。    8)胸部x線撮影にてカテーテルの位置、合併症の有無を術者    がチェックする。 観察ポイント:    1)点滴の滴下状態・輸液路への血液逆流の有無。    2)四肢の血栓症状や脳血栓症状の有無。    3)息苦しさ・胸痛の有無。    4)脱水の有無:口渇、皮膚の乾燥の有無、輸血量・尿量の水    分出納をみる。    5)悪心・嘔吐・下痢・知覚異常・痙攣・不整脈の有無。    6)不安の有無と内容、活気・食欲の有無。                             2ーE