うつ状態  感情の変調に伴い、思考、意欲、行動面の制止がみられる状態をい う。気分が沈みこむため物事を暗い方に考え、動くことも話すことも おっくうな状態となり、判断力や決断力に欠け、自分に自信がなくな る。身体症状として、全身の倦怠感、不調感、頭部不快感、睡眠障害 食欲不振、便秘などがみられる。重症になると、心気妄想、貧困妄想 罪業妄想などを抱き、意欲も抑制され動きが減じ、うつ病性昏迷を呈 する。  うつ病(内因性、反応性)、精神分裂病、神経症、器質性精神病、 病状精神病などに広くみられる。また、動脈硬化、脳器質性精神病、 中毒性疾患、内分泌疾患等でもみられる。 〈看護のポイント〉 @無理に働きかけず、細心の注意をはらう。 A心身共に休息がとれるよう環境を整える。 B自殺に注意する。(特にうつ状態初期や回復期) 〈観察のポイント〉 @今迄の生活パターンの変化 A不眠、不安の出現(特に夜間、早朝) B希死念慮の表面化 C面会、外出、外泊後の変化 D電話、手紙等の発信、受信後の変化                             3−E