パーキンソン症候群  向精神病薬投与による副作用で、筋の緊張がたかまりひきおこされ る症状である。動きが少くなり、あるいは全く動かなくなったり、手 指が震えたり、筋肉が硬くなったりする(筋強剛)のが主症状である 。この他、仮面様顔貌、流涎、小股歩行などがみられる。薬使用後、 2〜3日から一週間以内に出現しやすい。これに熱上昇、頻脈、嚥下 障害、最高血圧の低下、CPKの上昇等の症状が加ったものを悪性症 候群とよび、向精神病薬の副作用中、最も重篤なものとされている。 〈治療〉 @向精神病薬の即時投与中止 A大量の点滴静注による補液 B気道の確保と酸素吸入 C筋強剛、気道粘膜分泌昂進に対し、抗パーキンソン剤・アトロピン  投与 Dステロイド投与 <看護のポイント> @全身状態の観察:バイタサイン・意識状態・排泄状態 A身体の変化に説明を加えながら、不安の軽減を図る。 B必要に応じ、輸液や呼吸の管理を行う。 C日常生活の援助 D重篤時には褥創の予防も行う。