せん妄  意識障害のひとつであり、一過性の意識混濁に幻覚、妄想、錯覚、 強い不安などを生じるもので、不穏や興奮を伴う状態をいう。ある一 定時間が経過すると、必ず元の状態にもどる。失見当識を伴う。  夜間せん妄:せん妄が昼間はおさまっていて、夜間に強まる、昼夜        のそのような差がはっきりしているものをいう。脳血        管性痴呆や老人性精神病に好発し、老人の骨折や手術        後などにもみられる。  振戦せん妄:アルコールの離脱症状(数時間から3日後位がおこり        やすい)としておこる。小動物幻視が特徴的で、夕方        から夜間の不安、不穏状態などの前駆症状に続いて、        全身に強い振戦が出現し、せん妄状態に陥る。生命に        危険をおよぼすこともあるので注意を要する。  作業せん妄:比較的に意識混濁が軽度の時にみられ、日常の動作や        職業的な動作をする状態をいう。 〈看護のポイント〉 1.環境を整え、危険防止に努める。(夜間は室内を明るくする) 2.観察を密に行う。 3.患者の身体的保護に努め、不必要な刺激をさける。    3E