嚥下障害  口腔内より液体又は、食塊が咽頭、食道を経て胃に送られる運動が 円滑に行われない状態をいう。 <要因>@口腔より噴門に至るまでの消化管自体の病変     A内科的な器質的障害(筋萎縮性側索硬化症の球麻痺・重症      筋無力症の筋力低下)     B脳外科的な意識レベルの低下による嚥下反射の消失     C@ABの混合タイプ <症状>むせる・咳嗽・嚥下痛・悪心・嘔吐・嗄声・構音障害 <治療>原疾患に対する治療(薬物療法・外科的療法・放射線療法) <看護のポイント> 1観察・症状の変化・随伴症状の有無とその観察 2食事の援助@食事の種類の選択        小さく切って押しつぶした物・細かく刻んだ物・かた        くりやくずでとろみをつけた物・プリンなどは食べや        すいが、酸味のある物やペースト状の口にくっつきや        すい物や水物は嚥下しにくい。       A一回の食事量・回数・時刻の調整(疲れすぎないよう        にする)      B一回の嚥下量・食事の所要時間の調整(60分を超えな       いよう)      C体位の工夫(ファーラー位から起坐位)重力の作用を利       用して食物の逆流、誤嚥を予防する。 3水分補給      食事の摂取状況、水分摂取状況から考慮して水分計画を立      て、補給する。嚥下困難が高度な場合はマーゲンチューブ      を挿入して水分を注入する。 4吸引の準備・嚥下性肺炎や窒息予防 5嚥下困難が高度な場合は、経口摂取と経管栄養の併用などを行う為  その管理も必要となってくる。 6便通の調整 7気分転換・精神的な支持・励まし。                             9−E