瞳孔不同  正常の瞳孔径は、ほぼ左右同大(Q.T〜S.0劫香jであるが、 左右差がO.T劫高こえるものを瞳孔不同という。  瞳孔括約筋を支配している動眼神経は、中脳水道のすぐ前方にある 動眼神経核から発し、被蓋を突き抜け大脳却の内側で中脳の外に出て 眼球へと至る。したがって、動眼神経核のある中脳から動眼神経、虹 彩のいずれが障害されても瞳孔不同はおこりうる。  脳神経外科的には内頚、後交通動脈  −pcaneurysmの 破裂やテント切痕ヘルニアを意味し、放置すると致命的となる。  内科的には、中脳障害時のウエ−バ−徴候の一環として、反対側の 片麻痺と同時にこの動眼神経麻痺がおこり瞳孔の散大をきたす。  頚部交感神経の障害はホルネル徴候の一環として、患側の縮同をき たし、瞳孔不同となる。  眼科的には、一側の虹彩炎、虹彩前または後癒着、緑内症の場合、 一眼に散瞳薬または縮瞳薬を点眼した場合におこる。