腹部膨隆
　腹部全体あるいは局所的に、ガスや腹水などで腹部が膨隆した状態
［要因］
○全体的な腹部膨隆
　　腸管内の大量のガス貯留（鼓腸）
　　腹腔内の液体の貯留（腹水）・腹腔内の空気貯留（気腹）
　　腹腔内腫瘍
　　肥満症（脂肪過多）
　　急性胃拡張
　　大腸過長症
　　慢性便秘
○局所的な腹部膨隆
　　肝・脾腫、卵巣嚢腫、筋腫、妊娠、膵嚢胞、後腹膜腫瘤
［症状］腹部膨満感・腹痛・呼吸速迫・発熱
［治療］腫瘤による膨隆に対しては、外科的治療が必要
　腸管全体、局所のガス貯留に対しては、保存的に腸管蠕動亢進にて
改善をはかる。
　腹水による膨隆では、安静・食事療法・利尿剤投与とする。
［看護のポイント］
　苦痛の軽減（対症療法）をはかる
　　メントール湿布・浣腸・腹部マッサージを行う。
　　減圧チューブを頻回吸引・腸管蠕動亢進剤を投与する。
　　安静臥床・食事療法（塩分制限・高蛋白食）を行う。
　　利尿剤（抗アルドステロン剤・ループ利尿剤）の使用。
　　アルブミンまたは新鮮凍結血漿の投与を行う。
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