低血糖  血液中のブドウ糖が低下し、その為に低血糖症状と呼ばれる一種の 自律神経症状、脳症状を呈し、重篤になると脳死をきたす。インスリ ンや血糖降下剤投与中の糖尿病患者で多くみられ、重篤な肝障害、悪 性腫瘍、インスリノーマの患者でもみられる。通常、血糖値が@TO 劫/у決ネ下で症状が出現するが、自覚症状は必ずしも血糖値とは 平行しないことがあり、注意を要する。 〈症状〉@初期症状G不安感@空腹感@嘔気@手指の振戦@脱力感H @@@@A交感神経症状G発汗@頻脈@動悸@顔面蒼白H @@@@B中枢神経症状G頭痛@悪心@嘔吐@意識障害@昏睡H 〈治療〉@直ちにペットシュガー(5〜POg)水やジュース(糖分      PO〜QOH等を飲ませる。緊急時にはアメ玉、チョコ      レート、牛乳等は吸収に時間を要する為、好ましくない。     A意識障害があり、経口的に摂取できない場合は、血管確保      をし、TO%ブドウ糖を投与する。経口的に摂取が可能と      なったら食事をとらせる。     B家庭内等で静脈内注射が行えない場合は、グルカゴン1バ      イアルを筋肉注射する     C循環改善、血糖上昇の目的により、ステロイド剤を用いる      場合もある 〈看護のポイント〉  @バイタルサインのチェック、一般状態の観察  A意識レベルの観察  B血糖値の頻回なチェック  C個々の患者における低血糖症状、低血糖へ至るまでの経過を家族   等から聞き把握する。(高血糖症状との誤診予防)  D応急処置にて回復しても一時的な場合もある為、持続的に観察し   できるだけ早く食事をとらせるようにする。 〈予防〉  @インスリン、経口血糖降下剤は確実に量、時間を守らせる。  A食事、間食は量や時間を確実に守る。気分不良等があり、食事が   とれない際は、主治医に連絡し、速やかに対処する。  B運動は空腹時をさけ、食後30分から1時間後に行う。  C患者には常時砂糖を携帯させる。  D外出時は、必ず糖尿病患者カードを持たせる。  E患者や家族に低血糖症状について理解してもらい、発作時の処置   が行なえるようにする。               9−W