「保健医療情報システム検討会中間報告」について  この報告書は、厚生省健康政策局長の私的懇談会である保健医療情報システム検討 会(座長:開原成允東大教授)が平成6年7月に発表したものである。「中間報告」 となっているが、後に本報告書が発表されるという意味ではなく、この検討会は継続 したもので、過去にも報告書を発表すると共に将来もまた報告書があり得るので中間 報告となっている。従って、現在という時点においては一つのまとまった報告書とみ なされる。  上記のように、一連の報告書ではあるが、今回の報告書は特に「21世紀保健医療 情報戦略」という副題がついているように、これまでの報告書とは異なった面がある。 それは、これまでの報告書が一定の予算の中で国として何の情報システムを開発する かという点に重点があったのに比し、この報告書は、情報システムを「保健医療サー ビスの提供に必要な社会基盤」と位置づけ、その整備を重要な施策とすることを提言 しているからである。  これまで、通産省や郵政省等では、情報システムは重要な政策的課題であり、その 立場から医療情報システムへの言及もあったが、厚生省では、情報システムは単なる 一技術要素にすぎない感があった。この報告書によってはじめて厚生省においても、 情報システムを政策的課題と考える基盤ができたという点で、この報告書の持つ意味 は大きい。