マルチメディアの発展に伴う著作物の利用の多様化・高度化に対応して,著作者等 の権利と著作物の円滑な利用のバランス,国際的な動向との調和を確保しつつ,創造 的な文化活動の基盤整備の観点から,著作権制度上の対応の在り方の検討を進める必 要がある。 情報のデジタル化が進む中で,多様で創造的な活動の振興を図っていくためには, 著作権者とマルチメディア・ソフト制作者の関係団体間において,円滑・適切な権利 処理ルールの確立に向けた協議・検討が進められることが期待される。 また,大量かつ多様な著作物の利用の増大に対応して,制度的対応も含め,西暦2 000年までを目途に,著作権の所在等の情報提供体制の整備に努めるとともに,権 利処理の集中管理体制の整備に向けた検討が一層推進される必要がある。 さらに,将来的には,著作権の管理にマルチメディアに係る技術を応用する等の構 想も注目され,関連の基礎研究の推進が期待される。 なお,高度情報通信社会の進展に伴い,知的創作活動を尊重する態度をより向上さ せていくためには,学校教育等においても,知的所有権の重要性について適切に指導 することが重要であり,そのため,教員の認識を一層深めるための手引書の作成や研 修の充実を図るなど,児童生徒に対する知的所有権に関する指導のための支援方策の 充実が期待される。