2.病院機能評価のあり方ー評価対象・評価基準等 (1)病院機能評価のあり方・視点 病院機能評価の視点については、先に述べた「病院機能評価マニュアル(案)」 の中で「病院機能の評価は、 第1に病院が地域医療において、その病院に期待されている役割に応えているか どうか 第2に患者中心の医療が提供されているかどうか 第3に病院が将来に向かって発展することができる条件が備わっているかどうか ということの視点で行われることが基本である。」と述べられている。 さらに、「この機能評価の具体的な評価項目としては、 1. 病院が地域で果たしている医療機能について、地域の特性や必要性に応える よう努力しているか 2. 病院が提供する医療について、患者の立場からの人間性を尊重するよう配慮 されているか 3. 診療の内容について、医学の学術性に基づくものとするための努力が行われ ているか 4. 病院の運営について、財務、人事、機器等の管理が合理的、効率的な観点か ら行われているか ということが設定されなければならない。」とされている。 病院機能評価は、病院が提供する医療サービスについて、こうした包括的な観点 から評価することが重要である。その結果、病院の医師、看護婦等の各スタッフは もとより、こうした医療の質に対する患者の関心を高め、今日の情報提供を求める 時代にふさわしい医療サービスの提供を実現することができる。 (2)評価対象・項目につついて 第三者による病院機能評価の場合も基本的にはこうした評価の視点に沿って評価 項目、評価基準を作成していくべきである。 病院機能評価について、わが国ではこれまで、日本医師会や日本病院会、学識経 験者らのさまざまな取組みがなされてきており、評価項目の構成について、 1. 施設や組織等の基本的事項 2. 地域ニーズを踏まえたネットワーク 3. 患者の満足と安心の観点からの患者サービス 4. 合理的な病院運営・管理のための経営・マネジメント 5. 医療の質の維持と向上の観点からの診療、薬剤・看護サービス という点で、ほぼ同一の内容となっている。本委員会においても、このような評価 項目の内容について基本的には妥当なものであり、具体的な評価項目の作成にあたっ ては、これらの成果を踏まえて、さらに時代に即した専門的・学術的な検討を続け ることが必要であると考える。 (3)評価基準について 第三者評価における病院評価の評価基準は、これまでの自己評価の場合に比して 格段に現実性、客観性、公平性が要求されるが、その評価基準は病院機能の改善や 向上の努力が適切に評価されるものでなければならない。第三者評価が評価の対象 となる病院の信頼を得て、医療の質の向上と患者サービスの充実に確実に繋がって いくためには、当該評価基準が実際の病院医療の現場にどの程度妥当性をもつのか、 病院機能の改善向上の意欲を刺激するものであるか等について、実際の病院を対象 に綿密な調査研究を実施する必要がある。 これら調査研究を踏まえて、医療の質と患者サービスの向上という病院機能評価 の目的に基づき、評価基準を計画的に充実させていく必要がある。