●●● 治療薬剤@:MP 酒石酸エルゴタミン 【一般名(商)】 DJ 酒石酸エルゴタミン・無水カフェイン(DI カフェルゴット) 【用法・用量】 DJ 規格:錠 1錠中 酒石酸エルゴタミン 1mg,無水カフェイン 100mg   1〜2錠,30分以内に効果が認められない場合には,さらに1錠を追加.必要が あれば1日6錠まで.1週間の最大服用量は10錠を越えない. 【作用機序】 MP 血管平滑筋に対する直接作用による血管収縮 【服薬指導】 UD 頭痛・片頭痛発作の前駆症状が現れたら直ちに服用する. ## 服用後少なくとも2時間は静かな暗い部屋で横になる.   医師の診察を受けないで使用を中止しないこと(再発,悪化).   飲酒は避けた方がよい(頭痛の悪化).   喫煙は避けた方がよい.またひどい寒さに長時間さらされないこと(副作用の増強 ). 【投与時・剤形変更時の注意(理由)】 CD 粉砕不可(酒石酸エルゴタミンは光・熱・酸素に不安定) DJ (慎重投与)心臓障害のある患者 【飲み忘れや過量投与後の処置法と注意】 UD (過量投与後の処置) ## 長期の注意深い観察,胃洗浄,人工呼吸,必要ならば痙攣に対する治療.末梢血管 痙攣は,虚血している四肢を暖めて治療する(熱してはいけない).また場合によ り,プラゾシン(DI ミニプレス) やニトロプルシッドナトリウムを使用する(低血圧 の危険性に留意すること). 【副作用と処置】 DJ @中止:過敏症(局所性浮腫,そう痒感,ときに発疹),運動器(四肢末端に刺痛 感が現れた場合)   B要診:長期投与(高度の血管収縮,動脈内膜炎を起こすことがあるので十分観察 の上,慎重投与.急に中止すると,まれに頭痛を主訴とする禁断症状)   Cその他:循環器,精神神経系,運動器,消化器,その他→DJ参照 UD A要診: [ ]内は病因   (発生頻度の高いもの)     指・つま先・顔のしびれ・刺痛,足・下肢の腫脹[局所浮腫]   (発生頻度が用量依存のもの)     皮膚のかゆみ,腕・肢・下背部の痛み,青白く冷たい手・足,足の脱力感[末 梢血管痙攣]   (発生頻度が低いかまれなもの) ##     不安・精神錯乱[脳虚血],視力変化[血管痙攣],胸痛[冠血管攣縮による 狭心症],手・足の赤色・紫色の水疱[壊疽の第一徴候],胃の痛み・膨満感 [虚血性腸疾患]   (急性過量投与の徴候)     精神錯乱,息切れ,異常に速いか遅い心拍,脱力感 【禁忌】 DJ @末梢血管障害,閉塞性血管障害,狭心症,冠動脈硬化症,重篤な高血圧のある患 者   A肝又は腎機能障害のある患者   B敗血症の患者    C緑内障の患者   D妊婦又は妊娠している可能性のある婦人   E授乳婦   F本剤又は麦角アルカロイド(エルゴタミン等)に対し過敏症の既往歴のある患者 【相互作用】 DJ @本剤↑:プロプラノロール,マクロライド系抗生物質(トリアセチルオレアンド マイシン,エリスロマイシン,ジョサマイシン)[酒石酸エルゴタミンの末梢血 管収縮作用を増強] 【佐薬】 MP スルピリド(ドグマチール) 【注意すべき臨床検査値】DJ 記載無し 【臨床検査値への影響】DJ 記載無し 【体内薬物動態】 BH F(経口):不良(カフェインとの併用により改善)   (%)   血漿中結合:     (%),CL:     (ml/min/kg)   Vd:     (liters/kg),t1/2:34       (hr)   有効血中濃度:   (μg/ml)   population parameters: 【メモ】   クリアミンA:1錠中 酒石酸エルゴタミン     1mg              無水カフェイン       50mg      イソプロピルアンチピリン 300mg   ベレルガル :1錠中 ベラフォリン       0.1mg              酒石酸エルゴタミン    0.3mg              フェノバルビタール     20mg 【参考文献】 ## Doctor's Advice