====== 医薬品副作用情報 No.125(厚生省薬務局) =======
 
これは、医薬品副作用情報 No.125(厚生省薬務局)を基にMS−DOS
テキスト用に日薬で入力したものです。出来る限り原報に近づけるよう配慮した
つもりですが、図表など原報と形式が異なるところもあります。是非、原報でご
確認の上ご利用下さい。
                              日本薬剤師会
 
[情報の概要] =============================
 
1.インターフェロン−α製剤と自殺企図、間質性肺炎
医 薬 品:インターフェロン−α
対  策 :使用上の注意の改訂、症例の紹介
情報の概要:インターフェロン(IFN)−α製剤の投与によりうつ状態が惹起さ
      れ、重篤な場合には自殺企図に至る例があることは「使用上の注意」
      に既に記載を行い、医療関係者の注意を喚起してきた。しかしながら、
      現在までにIFN−α製剤の投与患者において自殺企図があらわれた
      とする症例が32例報告され、うち12例が自殺により死亡している
      ことより、今回更に警告欄を設け医療関係者の注意を喚起した。薬剤
      と自殺企図との関係については、原疾患、既往歴、性格等様々な要因
      が考えられ不明な点が多いが、IFN−α製剤の投与後にうつ状態、
      不安、不眠、焦燥等があらわれ、その後自殺企図に至った症例が多い
      ことから、本剤の投与中及び投与後は患者の精神状態の変化に十分注
      意し、うつ状態があらわれた場合には投与中であればを中止し、その
      後の行動等を慎重に観察する必要がある。また、投与中に不眠、不安、
      焦燥等があらわれた場合には経過観察を慎重に行い、本剤の投与中止
      を検討する必要がある。さらに、患者及び家族に対して事前にうつ状
      態等の精神症状について十分説明を行い、不安、不眠等の症状があら
      われた場合には直ちに医師に連絡するように指導することも必要であ
      る。
       また、IFN−α製剤投与による間質性肺炎について、小柴胡湯と
      の併用例で多く報告されている旨注意喚起を行ってきたが、その後も
      併用による発現症例が報告されているため、安全性の観点から両薬剤
      の併用を禁忌とする改訂を行った。
 
2.フマル酸ケトチフェンと膀胱炎様症状
医 薬 品:フマル酸ケトチフェン
対  策 :使用上の注意の改訂、症例の紹介
情報の概要:フマル酸ケトチフェンを投与された患者で排尿痛、血尿、残尿感等の
      膀胱炎様症状を発現したとする症例が5例報告されている。併用薬剤
      があるものの、投与中止により症状が改善しており、また、本剤の再
      投与により症状が再発した症例もあることから、本剤と膀胱炎様症状
      発現の因果関係は否定できない。本剤服用中に膀胱炎様症状等の異常
      が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置をとる必要がある
      と考えられる。
 
3.バソプレシンと横紋筋融解症
医 薬 品:バソプレシン
対  策 :使用上の注意の改訂、症例の紹介
情報の概要:脳下垂体後葉ホルモンであるバソプレシンの投与により横紋筋融解症
      が発現したとする症例が2例報告されている。いずれも食道静脈瘤破
      裂による食道出血の緊急処置に用いられており、本剤の投与にあたっ
      ては横紋筋融解症の発現に注意する必要がある。
 
4.使用上の注意の改訂について(その85)−(本文省略)
 
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