【番号】     0137  大分類     殺虫剤  タイトル    うじ殺し  分類番号    S031  小分類     単味乳剤:芳香グリンキラー ネオミケゾール ミケゾール                モスゾール          混合乳剤:オルトジクロルベンゼン+クレゾール・・                 エスゾール ピークゾール はなみちうじ殺し                  金鳥オルソ乳剤 タカピシゾール ネオデシゾール                 ネオメソゾール パンゾール ピカゾール                  ネオピカゾール               オルトジクロルベンゼン+有機リン剤・・                 クレハオルホス乳剤 ミケゾール オルソVP乳剤                 強力グリーン・キラー乳剤 三共強力オルソ乳剤                  マルカオルソ乳剤               オルトジクロルベンゼン+クレゾール+有機リン剤・・                 うじ滅ヤクレット うじ殺しバルサンS  性状・成分   単味乳剤:オルトジクロルベンゼン50〜80%、界面活性剤20〜30%、               有機溶剤10〜30%          混合乳剤:@オルトジクロルベンゼン(10〜80%)+                  クレゾール(1〜20%)               Aオルトジクロルベンゼン(50〜80%)+                  有機リン(1〜2%)               Bオルトジクロルベンゼン(40%以上)+                  クレゾール+有機リン(1〜3%)               メタノールを1〜14%程度含有した製品もある   【作用の概要】  *  薬理作用    *  毒作用     オルトジクロルベンゼン:粘膜刺激作用、中枢神経刺激作用、                      肝・腎障害作用          クレゾール:組織浸透性が強く、細胞毒で蛋白質を凝固し                組織細胞の変性壊死をきたす          有機リン:コリンエステラーゼと結合しその活性を阻害  体内動態    *          吸収     *          分布     *          代謝・排泄  *          半減期    *          蛋白結合   *  中毒量     *  致死量     オルトジクロルベンゼン:ヒト経口推定致死量 50〜500mg/kg、                      ラット経口LD50 5,000mg/kg          クレゾール:ヒト経口推定致死量 1〜10g、                マウス経口LD50 760mg/kg          DDVP(ジクロルボス):マウス経口LD50 124mg/kg          ダイアジノン:ラット経口LD50 250mg/kg  死因      *  その他     *   【症状の概要】  経口:口腔、食道、胃粘膜の発赤、腫脹、びらん、悪心、嘔吐、             下痢             クレゾール濃度20%以上の場合、食道や胃の潰瘍が起こる             中枢神経抑制、痙攣、呼吸抑制、意識障害、肝・腎障害、             循環不全             有機リン剤を含む場合は、上記の症状に加えニコチン様、             ムスカリン様症状が現れる可能性あり               →分類番号S081参照          接触:クレゾール濃度10%以上では、皮膚付着で灼熱感、             知覚麻痺、紅斑          蒸気暴露:眼粘膜、鼻粘膜、咽頭などの局所痛、発赤  中枢神経    *  瞳孔      *  呼吸器     *  循環器     *  消化器     *  電解質・代謝  *  肝       *  腎・泌尿器   *  体温      *  皮膚      *  神経・筋    *  血液      *  その他     *   【治療の概要】  中毒の基本的処置(胃洗浄、吸着剤と下剤投与)と          対症療法(呼吸管理、循環管理)  全身管理    *  催吐      石油系溶剤やクレゾールが含有されている場合、化学性肺炎等の          誘発の危険性があるので禁忌  胃洗浄     1.誤嚥に十分注意して胃洗浄(クレゾール濃度が高い場合穿孔に           注意して施行          2.経口投与後1時間以上経過し腐食が進行している場合は禁忌  吸着剤     活性炭投与  下剤      塩類下剤を投与  強制利尿    *  血液浄化法   腎不全に対し血液透析  拮抗剤・解毒剤 解毒剤、拮抗剤なし  その他     *   【その他一般】  *  禁忌      *  合併症の処置  *  その他     *   【参考文献】   急性中毒処置の手引   【参考症例】   *