【番号】     0074  大分類     文具  タイトル    マジックインク(油性)  分類番号    F131  小分類     マジックインク(油性)  性状・成分   溶剤(キシレン、アルコールなど)約70%、顔料約10%、          樹脂(ダンマル樹脂など)約20%   【作用の概要】  *  薬理作用    *  毒作用     キシレン:麻酔作用、皮膚・粘膜に対する刺激作用  体内動態    キシレン:          吸収     経口、吸入により急速に吸収          分布     脂肪組織に蓄積し、ゆっくり排泄。m−キシレンは                 血中ではほとんど血漿タンパクと結合          代謝・排泄  主に肝でメチル安息香酸を経てメチル馬尿酸に                 代謝されて尿中に排泄、5%以下が未変化体として                 吸気中に排泄          半減期    20〜30時間          蛋白結合   *  中毒量     補充用液飲まない限り、臨床的に問題を生じる中毒とはならない          顔料、樹脂の毒性は低いので、主に溶剤が中毒の起因物質  致死量     キシレン:成人経口推定致死量 1.4ml/kg  死因      *  その他     *   【症状の概要】  *  中枢神経    頭痛、めまい、眩暈、運動失調、酩酊、意識障害  瞳孔      *  呼吸器     呼吸困難、肺水腫、誤嚥による出血性肺炎  循環器     心室細動による不整脈  消化器     口腔・胃の灼熱感、嘔気、嘔吐、流涎、嗄声  電解質・代謝  *  肝       *  腎・泌尿器   尿細管性アシドーシス、大量で血尿、蛋白尿  体温      *  皮膚      *  神経・筋    *  血液      *  その他     眼:出血性の炎症、角膜損傷の可能性あり   【治療の概要】  *  全身管理    必要ならカルシウムの投与  催吐      催吐は禁忌  胃洗浄     気管内挿管をして行う  吸着剤     吸着剤投与  下剤      塩類下剤の投与  強制利尿    *  血液浄化法   *  拮抗剤・解毒剤 *  その他     吸入した場合:新鮮な空気の下へ移送。呼吸管理、その他対症療法   【その他一般】  *  禁忌      催吐は禁忌          カテコールアミンは心筋の感受性を高め、致死的不整脈誘発の          おそれがあるため禁忌  合併症の処置  *  その他     *   【参考文献】   急性中毒処置の手引   【参考症例】   *