【番号】     0041  大分類     毛髪用品  タイトル    染毛剤  分類番号    D061  小分類     ウェラトーン エレガンスクリームトーン カバーグレイ           シュリーナヘアカラー パオンソフト           パオントリートメントカラービゲンA ビゲンヘアカラー          フェミニンヘアカラー  性状・成分   第1液            酸化染料(p−フェニレンジアミン0.5〜24%含有、p−または            o−アミノフェノール0.5%含有)、            カップラー(m−フェニレンジアミン、m−アミノフェノール            )、その他、25%アンモニア液(4〜8%含有)、            非イオン系界面活性剤(20〜30%含有)、溶剤(プロピレン            グリコールやイソプロピルアルコール)5〜10%からなる          第2液            酸化剤(過酸化水素5〜6%含有)   【作用の概要】  *  薬理作用    *  毒作用     中毒は第1液により生じる          パラフェニレンジアミン:局所粘膜刺激作用、溶血、                      メトヘモグロビン血症  体内動態          吸収     パラフェニレンジアミン:消化粘膜、皮膚、肺から                             速やかに吸収          分布     *          代謝・排泄  パラフェニレンジアミン:体内でキノンジイミンに                             酸化され、さらにN-アセ                             チル-p-フェニレンジア                             ミンにアセチル化、                             あるいはグルクロン酸                             抱合、硫酸抱合されて                             尿中に排泄される          半減期    *          蛋白結合   *  中毒量     *  致死量     パラフェニレンジアミン:成人推定致死量 10g          アミノフェノール:ラット経口LD50                      p-アミノフェノール  375mg/kg                      o-アミノフェノール 1,300mg/kg                      m-アミノフェノール 1,660mg/kg          アンモニア水:(25%水溶液)成人推定致死量 約30ml          過酸化水素:マウス経口LD50 2g/kg  死因      *  その他     *   【症状の概要】  パラフェニレンジアミン(アンモニア水、過酸化水素は各項参照)          経口:服用後2時間以内に繰り返し嘔吐が始まり、続いて顔面、             頚部、咽頭の浮腫、そして呼吸困難、チアノーゼとなる  中枢神経    *  瞳孔      *  呼吸器     パラフェニレンジアミン:喘息、気管支痙攣、急性呼吸不全(神経                      血管性浮腫による)は死因となる  循環器     *  消化器     パラフェニレンジアミン:上腹部痛、嘔吐、嚥下困難  電解質・代謝  *  肝       パラフェニレンジアミン:肝細胞壊死  腎・泌尿器   パラフェニレンジアミン:急性腎不全(腎尿細管壊死、二次的に                      血管内溶血)  体温      *  皮膚      パラフェニレンジアミン:多形成紅疹、接触性皮膚炎など  神経・筋    *  血液      *  その他     パラフェニレンジアミン:高カリウム血症、低カルシウム血症、溶血、                     メトヘモグロビン血症、横紋筋融解                      眼に入ったら結膜・角膜炎、結膜浮腫、                      眼瞼浮腫   【治療の概要】  パラフェニレンジアミンに対する処置が主  全身管理    咽頭、喉頭の違和感や浮腫を認める場合、気道内挿管または          気道切開 催吐 初期症状として嘔吐が繰り返し生じ、また          気管内吸引の危険性があるため積極的には勧められず  胃洗浄     *  吸着剤     活性炭(1g/kg→水100〜200ml)  下剤      MgSO4(0.5g/kg→水100〜200ml)  強制利尿    *  血液浄化法   血液透析、血液潅流による薬物除去の有効性は不明だが重症例には          試みるべき  拮抗剤・解毒剤 *  その他     神経血管性浮腫:特異的治療なし。抗ヒスタミン剤やステロイド剤                  投与が勧められるが、有効性は証明されていない          メトヘモグロビン血症(30%以上なら要処置):メチレンブルーの                                投与   【その他一般】  *  禁忌      *  合併症の処置  *  その他     *   【参考文献】   急性中毒処置の手引   【参考症例】   *