【番号】     0063  大分類     毛髪用品  タイトル    ヘアリンス  分類番号    D021  小分類     アクアミーコンディショニングリンス エッセンシャルリンス          エッセンシャルキューティクル・ケアリンス          エメロンクリームリンス エメロンエチケットリンス          エメロンアクアミーリンス カオーフェザークリームリンス          牛乳ブランドリンス サンシルクリフレッシュリンス          ジョナリンス シャワランリンス シルクレディリンス          シャワランコンディショニングリンス ティモテコンディショナー          バスボンリンス バスボンヘアコロンリンス ピュアリンス          バスクリンナチュラルコンディショナー フルーツシャワーリンス          ヘアリストリンス ユーキャントリートメントヘアリンス          メリットモイスチャーリンス(ジンクピリチオン配合)          ラブジュリンス リーゼトリートメントコンディショナー  性状・成分   主成分:陽イオン系界面活性剤(2〜5%含有)          配合剤:乳化剤(非イオン系界面活性剤)(1.5〜3.5%含有)、              保湿剤(グリセリンなど)(3%含有)、香料          フケ・カユミ用リンスはジンクピリチオン配合            →ふけ取りシャンプーの項参照          陽イオン系界面活性剤          1.脂肪族アミン塩及びその4級アンモニウム塩(塩化ジステアリル           ジメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム           など)          2.芳香族4級アンモニウム塩(塩化ベンザルコニウム、           塩化ベンゼントニウムなど)          3.複素環4級アンモニウム塩(塩化セチルピリジニウム、           臭化アルキルイソキノリニウムなど)   【作用の概要】  *  薬理作用    *  毒作用     陽イオン系界面活性剤の高濃度溶液(10〜15%)は腐食作用が          あり、低濃度溶液(0.1〜0.5%)でも粘膜刺激作用がある。          大量摂取では中枢神経抑制作用(25分以内に発症)を生じる          可能性あり。また、細胞膜のコレステロール、リン脂質、          タンパク質を溶解し、溶血を引き起こす。脱分極性の筋弛緩作用を          もつ  体内動態              吸収     陽イオン系界面活性剤は経口により速やかに吸収          分布     *          代謝・排泄  *          半減期    *          蛋白結合   *  中毒量     陽イオン系界面活性剤による中毒が問題となるが、濃度が低いので          重篤にいたる可能性は小、通常の場合はほとんど毒性の問題はない  致死量     ヘアリンス液として:マウス経口LD50 5ml/kg以上          陽イオン系界面活性剤:成人推定致死量 1〜3g  死因      *  その他     *   【症状の概要】  経口:一般に口腔・咽頭部の灼熱感、咽頭痛、悪心、嘔吐、             下痢が起こる             大量では、低血圧、不安、錯乱、痙攣、昏睡、呼吸筋麻痺             による呼吸困難、チアノーゼ、低酸素血症など          眼:0.1%塩化ベンザルコニウム液により疼痛、不快感、結膜上皮の            剥離が生じ、2〜10%溶液で重篤な角膜混濁を生じた報告あり          耳:0.1%塩化ベンザルコニウム液あるいは0.1%塩化ベンゼト            ニウム液をモルモットに注入した実験で、内耳線維症と            前庭損傷の報告あり  中枢神経    大量で不安 錯乱 痙攣 昏睡  瞳孔      *  呼吸器     大量で呼吸筋麻痺による呼吸困難、チアノーゼ、低酸素血症  循環器     大量で低血圧  消化器     口腔・咽頭部の灼熱感、咽頭痛、悪心、嘔吐、下痢  電解質・代謝  *  肝       *  腎・泌尿器   *  体温      *  皮膚      大量でチアノーゼ  神経・筋    *  血液      *  その他     *   【治療の概要】            経口:希釈液を少し飲んだり、原液でもなめた程度や口に含んで             すぐ吐き出したような場合は牛乳を飲ませて経過観察             牛乳(120〜240ml、幼児15ml/kg以下)投与             大量の場合・・胃洗浄、吸着剤・下剤の投与             必要なら食道・胃内視鏡検査、ステロイド投与             粘膜保護剤(マーロックス、アルロイドGなど)の投与、             その他対症療法          眼:流水で15分以上洗浄。フルオレセインにより角膜剥離検査  全身管理    *  催吐      腐食による粘膜障害があるときは、催吐は禁忌  胃洗浄     1.1口以下の少量、1%以下の低濃度液の服用の場合や、服用して           から数時間以上経過している場合を除いて胃洗浄の必要あり          2.腐食による粘膜障害のあるときは胃洗浄は禁忌  吸着剤     *  下剤      *  強制利尿    *  血液浄化法   *  拮抗剤・解毒剤 *  その他     食道・胃内視鏡検査:5〜10%以上の濃厚液摂取、または喘鳴、          嚥下困難、流涎がある場合は服用2時間以内なら穿孔に注意          しながら施行   【その他一般】  *  禁忌      腐食による粘膜障害があるときの胃洗浄、催吐は禁忌  合併症の処置  *  その他     *   【参考文献】   急性中毒処置の手引          急性中毒情報ファイル 【参考症例】   *