【番号】     0025  大分類     洗剤関係  タイトル    柔軟仕上げ剤  分類番号    A071  小分類     ソフラン ソフラン1/3 ニューハミング ニューフロリア          バウンス ハミング ハミング1/3  性状・成分   主成分:陽イオン系界面活性剤5〜8%(最近の濃縮製剤15〜24%)              が主成分          両性界面活性剤、香料   【作用の概要】  *  薬理作用    *  毒作用     陽イオン系界面活性剤の中毒が問題になる          高濃度陽イオン系界面活性剤溶液には腐食作用、低濃度溶液(0.1          〜0.5%)でも粘膜刺激作用がある。          大量では、中枢神経抑制作用(25分以内に発症)の可能性、また、          細胞膜を溶解し、溶血、脱分極性の筋弛緩作用も有す    体内動態              吸収     陽イオン系界面活性剤の吸収は早い          分布     *          代謝・排泄  *          半減期    *          蛋白結合   *  中毒量     *  致死量     5〜8%液(製品)として:マウス経口LD50 5ml/kg以上          陽イオン系界面活性剤:成人推定致死量 1〜3g  死因      *  その他     *   【症状の概要】  粘膜への作用の強さは濃度によるところが大きく、20%溶液に          なると穿孔や腹膜炎のような食道や胃粘膜の腐食を生じる          可能性が強くなる。しかし狭窄はまれである。          経口:一般に口腔・咽頭部の灼熱感、咽喉痛、悪心、嘔吐、             下痢が起こる。             大量では、低血圧、不安、錯乱、痙攣、昏睡、呼吸筋麻痺に             よる呼吸困難、チアノーゼ、低酸素血症など。             高濃度になると、粘膜腐食作用が強く現れる。  中枢神経    大量摂取後25分以内に中枢神経抑制作用          大量摂取で不安、錯乱、痙攣、昏睡    瞳孔      *  呼吸器     大量で呼吸筋麻痺による呼吸困難、チアノーゼ、低酸素血症  循環器     大量で低血圧  消化器     口腔・咽頭部の灼熱感、咽頭痛、悪心、嘔吐、下痢          高濃度製品ほど粘膜腐食作用が強い  電解質・代謝  *  肝       *  腎・泌尿器   *  体温      *  皮膚      *  神経・筋    脱分極性の筋弛緩作用  血液      溶血  その他     眼への接触:0.1%塩化ベンザルコニウム液により、疼痛、不快感、                結膜上皮の剥離が生じ、2〜10%溶液で重篤な                角膜混濁が生じたとの報告あり          耳への接触:0.1%塩化ベンザルコニウム液あるいは0.1%                塩化ベンゼトニウム液をモルモットに注入した                実験で、内耳線維症と前庭損傷の報告あり   【治療の概要】  経口:牛乳(成人120〜240ml、小児15ml/kg以下)投与             大量の場合、胃洗浄、吸着剤・下剤の投与             必要なら食道・胃内視鏡検査、ステロイド剤投与             その他対症療法             粘膜保護剤(マーロックス、アルロイドGなど)の投与          眼:流水で15分以上洗浄。フルオレセインによる角膜剥離の検査を            行う  全身管理    *  催吐      腐食による粘膜障害があるときには禁忌  胃洗浄     一口以下の少量、1%以下の低濃度液の服用の場合あるいは          服用後数時間経過した場合を除いて、胃洗浄は必要  吸着剤     *  下剤      *  強制利尿    *  血液浄化法   *  拮抗剤・解毒剤 *  その他     *   【その他一般】  *  禁忌      腐食による粘膜障害があるときの催吐は禁忌  合併症の処置  *  その他     食道鏡検査:5〜10%以上の濃厚液摂取、または喘鳴、嚥下困難、                流涎がある場合は服用後2時間以内に穿孔に                注意しながら施行   【参考文献】   *   【参考症例】   *