期待される医療人像


期待される医師像

「医学教育の改善に関する調査研究協力者会議」最終まとめ(昭和62年9月7日)(抄)

○医師は,生涯を通して最新の知識・技術を学習し,多様な情報を自ら組み合わせ,未知の課題を解決していくという積極的姿勢が必要である。

○医師は,医学・医療の全般にわたる広い視野と高い見識を持つ必要がある。

○医師は,人間性豊かで暖かさがあり,人間の生命に対して深い畏敬の念をもち患者や家族と対話を行い,その心を理解し,患者の立場に立って診療を行う 必要がある。

○医師は,自然科学としての医学を学ぶのみではなく,医学を支える周辺の科学的知識並びに深い教養を備えることに努めるべきである。

○医師は,地域医療に関心を寄せ,健康の保持,疾病の予防から社会復帰に至る医療全般の責任を有することを自覚すべきである。

○医師は,医師としての社会的責任を自負し,社会の健全な発展に対して積極的に貢献することが期待される。

○医師は,自らの能力の限界を自覚し,困難な課題に直面した際には,適当な医療機関等への相談,紹介など適切な対応ができなければならない。

○医師は,医療に従事する様々な職種の人々と適切に役割分担し,良き指導者としての役割を演じていくことが期待される。


期待される歯科医師像

「歯学教育の改善に関する調査研究協力者会議」最終まとめ(昭和62年9月8日)(抄)

○歯科医師は,生涯を通して最新の知識・技術を学習していかなければならない。

○歯科医師は,口腔疾患を総合的に診るとともに,患者の全身の機能との関連や生活習慣,生活環境などの背景にも配慮するなど広い視野をもたねばならない。

○歯科医師は,常に科学性に裏付けられた最善の診断と治療を行うとともに,多角的な判断を要する疾患の場合は,他の医療機関と連携するなど適切な判断ができなければならない。

○歯科医師は,患者に対しては適切な態度を保持し,さらに人間として魅力ある歯科医師でなければならない。

○歯科医師は,口腔疾患の予防,健康増進の教育を行うのに十分な能力を持たなければならない。

○歯科医師は,歯科医師としての社会的責任を自覚し,社会に対して積極的に貢献しなければならない。

○歯科医師は,歯科医療に従事する他の様々な職種の人々と適切に役割分担し,かつ,指導性を発揮していくことが必要である。

○歯科医師は,国際的な視野を持ち,国際化の動きに積極的に対応できることが望ましい。


期待される看護専門職像

(ここでいう看護専門職とは,看護婦(士),保健婦(士),助産婦を含める)

「21世紀の看護学教育−基準の設定に向けて−」 (財)大学基準協会・看護学教育研究委員会報告(平成6年3月)(抄)

○看護専門職にあるものは,多様にしかも急速に変化しつつある社会状況を認識し,生涯を通して最新の知識,技術を学習しつづける。

○看護専門職にあるものは,未知の課題に対しては,自ら幅広く多様な情報を収集し,創造性を発揮して積極的にその解決に向けて取り組む。

○看護専門職にあるものは,医療全般にわたり広い視野と高い見識をもつことが必要であり看護学の基礎を確実に修得し,科学的・倫理的判断のもとに適切なケアを行う。

○看護専門職にあるものは,対象者の生活習慣や生活環境など日常生活全体をその視野の中に含めながら看護アセスメントを行い,そのアセスメントをもとにケアを行う。

○看護専門職にあるものは,人間性豊かで暖かく,生命に対して深い畏敬の念をもつ。対象者やその家族についてよく理解しなから,対象者が自立して自己実現できるよう援助する。

○看護専門職にあるものは,一人の専門職として社会的責任を自覚する。また,その社会が求める建設的発展に対して積極的に貢献する。

○看護専門職にあるものは,他の医療従事者と連携をとりながら看護の役割を分担する。そして,必要に応じ,そのチームのリーダーとして活躍する。


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