「21世紀に向けた医師・歯科医師の育成体制の在り方について」

(21世紀医学・医療懇談会第4次報告の概要)

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T 検討の経緯

 平成8年6月の本懇談会第1次報告等を踏まえ,各大学において医学・歯学教育改革に係る様々な取組が始められていること,大学審議会から「21世紀の大学像と今後の方策について」具体的な改革方策が提言されたこと,医療提供体制の改革の一環として,医師・歯科医師の将来における需給見通しも踏まえた育成・確保体制の適正化の必要性が指摘されている状況等を踏まえ,21世紀に向けた医師・歯科医師の育成体制の在り方について検討が行われ,議論の結果が第4次報告としてとりまとめられたものである。


U 報告の概要

1 基本的な検討の視点

 国民の多様かつ高度な医療サービスに対するニーズにこたえる人材や,将来の医学・医療をきりひらく先端的研究の進展に寄与する人材が求められており,こうした要請にこたえるため,各大学において教育研究体制の改善を図り,それぞれの特色を生かした多様な教育研究活動を展開することにより,幅広い視野を持って生涯にわたり主体的に学習・研究していくことのできる医師・歯科医師を養成していく。

2 大学における教育研究体制の改善の方向

  1. 学部教育の改善

    学部教育においては,以下のような改善が必要。

  1. 大学院における教育研究の改善

    大学院においては,以下のような改善が必要。

  1. 教育研究の国際交流

  1. 教育研究を支える体制の整備


3 医学・歯学教育に係る制度改正の必要性について

 平成10年10月の大学審議会答申で提言された制度改正事項のうち,医学・歯学教育の特性を踏まえた検討を要するものについて,以下のような結論を得た。

  1. 学部段階

  1. 大学院段階

  1. メディカル・スクール及びデンタル・スクール構想について
  2.  本懇談会第1次報告で提言したメディカル・スクール(デンタル・スクール)構想 については,学部教育全体の改革や学士編入学の実施状況等を踏まえ引き続き検討。


4 医師・歯科医師の卒後の育成体制の改善と適正配置の推進

  1. 国家試験の改善
  2.  医師・歯科医師として具有すべき知識・技能・態度を総合的に評価することができるよう,画像や模型を利用した実技試験や,コミュニケーション能力や倫理面を評価する試験を導入することを検討すべき。

  1. 卒後臨床研修の充実

  1. 専門医,認定医制度の整備
  2.  日の医療に対するニーズを踏まえた質・量,領域のバランスに留意する必要があり,特に,プライマリ・ケアや救急の専門医の育成に力を入れることが必要。

  1. 生涯学習体制の充実
  2.  医学・医療に関し最も豊富な教育資源を有する医学部・歯学部は,医療人のみならず,社会人に対する生涯学習の機会を提供することについて,積極的な取組が必要。

  1. 医師・歯科医師の適正配置の推進
  2.  医師・歯科医師の地域的な適正配置や専門分野ごとの適正配置を促進するための実効性ある施策について検討すべき。

5 医師・歯科医師の需給問題と医学部・歯学部の入学定員の在り方について



(参考) 21世紀医学・医療懇談会の概要




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