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UMIN20周年のお祝い

京都大学医学部附属病院事務部長
元東京大学医学部附属病院総務課長
兼山 精次


 UMIN20周年おめでとうございます。
 大学病院医療情報ネットワーク事務局長の木内さんからの依頼に簡単に「はいわかりました」と返事をしてから本日まで失礼なことながらまったく忘れていました。督促のお手紙をいただき慌てて書かねばとキーボードに向かったのですが、そこではじめて小生の仕事とUMINとの関わりについて考えてみましたが、あまりにもいろんな情報サービスやPC等が溢れており仕事も含め生活にも入り込んでおりUMINだけを抜き出すのは難しい有様なことがわかりました。
 私とUMINとの関わりは、日常的には毎朝病院に出勤し席に着いてから帰宅するまでに何度も確認したり送信したりするメールを中心とした作業が最も濃い付き合いです。メールは単に学内・病院内あるいは他大学や関係業者その他との連絡調整だけではなく、全国の国立大学病院の役職別一斉(メーリングリスト)による送受信による情報の共有、特に情勢変化に対する迅速な対応の実現など、それなくしては業務が全く進まないし出来ないほどの状況で切っても切れない関係となっています。また、大学病院概況のサイトではWeb上で各大学病院の情報(施設・要員・患者数などに関するあらゆる情報)を入手・共有出来ることは業務の遂行上欠かせないものになってきています。特に最近は国立大学以外についても網羅されつつあり大変役立っているところです。
 また、ネットワークの世話役的な関わりは大して協力してはいませんが、東京大学病院に在職していた時、ちょうどUMIN10周年記念の記念行事が開催され司会進行役として事務局のお手伝いをさせていただいたことを覚えています。その記念式での皆さんの挨拶の共通した課題は、「ネットワークの通信回線は予算があれば作ることは可能であるが、人のネットワーク(組織)づくりがシステム活用のために非常に重要だ」「システムを円滑に進めるには、各大学病院、利用者からの意見・要望を幅広く集め集約していく体制の維持が一層重要だ。そのためには関係者各位の支援・協力が不可欠」とのことだったと思います。この10年、UMIN事務局をはじめ各大学病院とその担当者、利用者らの地味ではあるが非常に熱心な活動がこれらの課題を着実に解決しながらいろんな方面でその成果が10年前とは格段の差で挙がってきているものと思っています。
 国立大学病院を取り巻く現状には大変厳しいものがありますが、今後も各大学病院が大学病院としてその使命を果たし、その機能を継続し社会貢献を行っていくためには、過日、病院長会議から報道発表された「国立大学病院の現状と使命遂行に向けた今後の取り組みについて」で示された幾つかの改善策を断固実現させていく必要があります。その実現のためにも本大学病院医療情報ネットワーク(UMIN)が果たす役割は極めて重要なものとなってきますが、これまでの20年の実績から期待以上の働きができるものと考えています。
 UMINが各大学病院の医療関係者を中心として必要な最新情報や知識を提供することによる支援がますます発展推進し今後の医学・医療に貢献することを祈念します。