番組名:ヘムオキシゲナーゼ1欠損症の発見(小児科)

 日 時:平成11年 1月29日(金)15時00分〜16時30分

 講 師:金沢大学医学部小児科  教授 小泉  晶一
     金沢大学医学部保健学科 教授 谷内江 昭宏

(概要)

 へムオキシゲナーゼ1(HO-1)はへムを分解し,その細胞毒性を中和すると
同時にその分解産物であるビリルビン及び一酸化炭素,また遊離鉄により産
生が誘導されるフェリチンの作用を介して,微小循環における血管内皮の保
護ならびにその機能恒常性の維持に重要な役割を果たすことが知られていま
す。

しかし,その多彩な生物活性に関しては不明な点が多く,その臨床的意義も
明らかではありません。

 私どもは最近,遺伝的にHO-1を欠損する小児例を経験し,その多様な臨床
症状を解析,HO-1の生体内での機能的役割を示唆するいくつかの知見を得ま
したので報告致します。