硬化術 [目的]内視鏡的に食道静脈瘤内、又は、静脈瘤に接した粘膜下に硬 化剤を注入することにより血栓形成あるいは静脈瘤を覆う粘膜の肥厚 硬化をはかり出血を予防する。 [必要物品]胃ファイバースコープ、止血チューブ、バルンチューブ 穿刺針、粘膜麻酔剤(4%キシロカインスプレー)、硬化剤(5%エ タノールオリエイト) [手技] 1.止血チューブを鼻腔より挿入する。 2.ファイバーを挿入し穿刺部位を決める。ファイバーに装着したバ ルンチューブを膨らませ圧迫し血流を遮断する。 3.穿刺針を刺入、硬化剤を注入する。 4.バルンチューブを脱気し、ファイバーを抜去する。 5.止血チューブに空気を注入し(50〜70劫戟j胃内で膨らんだ 状態で引き上げ固定する。  以上が透視下にて行われる。 6.2時間後止血チューブは脱気され、翌朝抜去される。 [合併症]出血、ショック、穿孔、潰瘍形成、肺炎、血尿、胸水貯留 [看護] 1.原則として当日は絶食である。 2.排尿をすませ、義歯、貴金属類は除去する。 3.1〜2時間前に血管確保をし、搬入前に鎮静剤の投与を行う。 4.環境整備(術後ベット作成、膿盆を準備)。 (術直後)@止血チュービ抜去までベット上安静、絶飲絶食となる。 Aバイタルサイン、疼痛、吐血、下血の有無を観察し、異常の早期発 見につとめる。 B尿量、尿潜血、便潜血をチェックする。 C翌朝まで持続点滴とし、輸液の管理を行う。 D含嗽又は口腔内清拭により口腔内を清潔にする。 (翌日)止血チューブ抜去後の出血、咽頭痛の有無に注意する。 [食事]翌日流動食、2日目5分粥L菜、3日目より全粥M菜。 摂取量、咽頭異和感、つかえ感を観察し誤嚥に注意する。 [安静]1〜2日目トイレ歩行・洗面可、3日目よりシャワー可。                             9−W