共同偏視 一側への眼球の強い偏位のこと。 要因 頭部外傷 脳血管障害 脳腫瘍 脳炎 てんかん発作など 病態 眼球運動を支配する系路が、大脳皮質から脳幹の核に至るまで    の間で障害されている。被殻出血が代表的でふつう病巣側をに    らむ。    てんかん発作など前頭葉の刺激性病変では、刺激の反対側へ偏    位がみられるが、長時間は持続しない。    前頭葉の破壊巣によるものは障害側をにらむ形で偏位がみられ    反対側へは随意に眼球を向けることはできない。しかし指標を    追視させると眼球は正中を越えて動くし、反射による眼球運動    は保たれている。    脳血管障害で四肢の麻痺側と反対を向く偏位は,しばしば観察    され、2週間前後でもとの位置に眼球がもどることが多い。    橋や中脳の破壊巣で病巣と反対側に向かって偏位がみられるこ    とがある。前頭葉障害によるものほど強くはないが、偏位は通    例永久的である。 治療 原因疾患に対する薬物療法。外科的療法。                              9E