言語障害 言語には話す、書くなどの表出的機能と、聞いて理解する、読んで理 解するといった受容的(理解)機能とがある。言語障害とは、これら の言語機能に何らかの破綻が生じ正常な言語から逸脱した状態をいう (分類)障害部位による分類     (1)音声障害 発声に関与する筋群、声帯、支配神経の障        害による発声の障害。     (2)構音障害 発声発語に関与する筋群の協調運動が障害        され発声が正常にできない状態。     (3)失語症(運動性、感覚性、伝導性、全失語)        正常な言語機能の獲得後に、なんらかの原因で大脳の        言語中枢が障害され、その結果、言語表象(音声言語        と文字言語の両方を含む)の理解と表出に障害をきた        した状態。 (随伴症状)     (1)流涎、咀嚼、嚥下困難、病的反射、感情失禁、片麻痺     (2)不安、イライラ、興奮、孤独、うつ状態、引っ込み思        案        み思案 (看護のポイント) (1)発声、構音障害時の言語訓練(発声発語器官の運動能力訓練)    1、呼吸訓練 2、発声訓練 3、咽頭・軟口蓋の運動訓練    4、調音器官の運動訓練 5、文章を読む訓練 (2)失語症時の言語訓練    1、発症後3か月間は訓練せず運動麻痺の回復を重点的に行う    2、言語刺激を与える。3、書き取り、絵カ−ドや字カ−ドを      用いる。4、計算練習 5、文字練習 (3)コミュニケ−ション手段の開発と工夫(ハイ、イイエ、ジェス    チャ−で答えられる質問をする。) (4)環境の調整    1、病室の選択(明るい大部屋を選択、言語環境を豊かにする    2、面会人の調整(言語障害が強度の場合制限した方がよい) (5)精神的支持、障害受容と克服への援助        9E