Descriptions of dermatological diseases
老人性ゆうぜい:verruca senilis
- 同義語
- 脂漏性角化症:seborrheic keratosis
- 症状
- 中年以降、顔・頭・体幹に多発してくる丘疹で、
半米粒大からえんどう大まで、正常皮膚色〜淡褐色〜褐色〜黒褐色と
種々の色調を呈し、表面は平滑またはいぼ状。自覚症状なし。しばし
ば老人性色素斑と混在。手掌足底には生じない。
- 鑑別診断
- 老人性角化腫
- ボーエン病(丘疹型)
- 基底細胞腫
- 有きょく細胞癌
- 悪性黒色腫
- ケラトアカントーマ
- 毛孔腫
- 汗管腫
- 青年性扁平ゆうぜい
- 尋常性ゆうぜい
- 黒子
- など。
- 予後
- 良好
- 頻度
- 加齢とともに増加
- 治療
- 必要に応じ切除
悪性黒色腫:malignant melanoma
- 部位
- 下肢特に足底に多く、頭顔頚部がこれに次ぎ、その他、
眼球・口腔・脳膜に生ずる
- 症状
- 黒色腫瘍で、色調は濃黒〜青黒〜赤黒、多くは半球状〜茸状、
中央が潰瘍化し黒色か皮を被り、易出血性。境界はほぼ明瞭であるが、周囲に
色素がしみだしたように見えることもある。赤みが強く肉芽腫状の像を
示すものもある。しばしば周囲に散在性の小血節を生ずる(衛星病巣)。
リンパ節転移をきたしやすく、また血行性に全身に転移して死亡する。
- 診断
- 直接腫瘍にメスを入れる生検は禁忌。熟練した視診に最も
頼るべきである。
- 鑑別診断
- 黒子
- ブロッホ良性非母斑性黒色上皮腫
- 色素性基底細胞腫
- 若年性黒色腫
- 有きょく細胞癌
- ゆうぜい
- 血管肉腫
- 組織球腫
- 硬性繊維腫
- 血腫
- 色素性母斑
- グロームス腫瘍
- など
乾せん:psoriasis
- 症状
- 境界明瞭な紅斑と銀白色雲母状鱗屑が主体。
- 点状丘疹に始まる
が急速に拡大、多発し融合。種々の形態をとる。
- 鱗屑を鈍なメスで軽く
擦ると、銀白色葉状の落屑が、次々とはげ落ちてくる。
- これをさらに続けていくと、
滲出性紅斑が現れ、そこに点状小出血点が湧きあがってくる。
- 通常掻痒はない。
夏に軽快傾向あり。慢性、再発性に経過する。