●●● 治療薬剤@〜D:スルホニルウレア剤(SU剤) 【一般名(商)】(第1世代と第2世代がある) DJ @トルブタミド(ラスチノン)          第1世代   Aアセトヘキサミド(ジメリン)         第1世代   Bクロルプロパミド(ダイアビニーズ)      第1世代   Cグリベンクラミド(ダオニール)        第2世代   Dグリクラジド(グリミクロン)         第2世代 【用法・用量】番号は一般名の薬剤番号に対応 DJ @トルブタミド 規格:錠 500mg    初期1日 500〜1000mg 分1(朝)〜分2(朝夕)食前または食後  維持量1日500〜1500mg  [極]:1日2000mg   Aアセトヘキサミド 規格:錠 250mg、500mg    初期1日1回250mg 朝食前または食後 維持量1日250〜750mg    [極]:1日1000mg   Bクロルプロパミド 規格:錠 100mg    初期1日1回100〜125mg 朝食前または食後  維持量1日100〜300mg  [極]:1日500mg   Cグリベンクラミド 規格:錠 1.25mg、2.5mg    1日1.25〜2.5mg 必要に応じ適宜増量して維持量を決定原則として1回投与の場 合は朝食前又は後,2回投与の場合は朝夕それぞれ食前又は後 1日最高投与量 10mg   Dグリクラジド 規格:錠 40mg    1日40mgより開始し,1日1〜2回(朝又は朝夕)食前又は食後    維持量は通常1日40〜120mg 1日最高投与量160mg 【作用機序】番号は一般名の薬剤番号に対応 DJ @血糖降下作用:主に膵β細胞を刺激し内因性インスリンの分泌を促進   Aトルブタミドと同様 他に肝臓の糖新生を抑制し血中への糖放出を減少   Bトルブタミドと同様   Cトルブタミドと同様   Dトルブタミドと同様 他に血管増強作用(糖尿病性網膜症の進展抑制) 【服薬指導】 UD @食事療法に注意深く従う   A服用量を増減しない   B毎日同じ時間に服用する   C重篤かつ遷延性の低血糖を起こすことがあるので,高所作業,自動車の運転等に 従事している患者への投与時には注意 【投与時・剤形変更時の注意】 DJ @糖尿病の診断が確立した患者に対してのみ適用 糖尿病類似の症状を有する疾患 があることに留意   A食事療法,運動療法で効果が不十分な場合に限り考慮する   B少量より開始し,血糖,尿糖を定期的に検査し,効果が不十分な場合には,他の 治療法に切り替える   C食事摂取量,体重の推移,血糖値,感染症の有無等に留意のうえ,常に投与継続 の可否,投与量,薬剤の選択等に注意 【飲み忘れや過量投与後の処置法と注意】 UD @できる限り早く服用すること しかし次回服用時間に近いときは,忘れた分は抜 き通常の服用法にもどる 2回分服用してはいけない   A過量時 低血糖症状があらわれたら,ただちに糖分を含んでいるものを飲食し, 医師の診察を受ける 【副作用と処置】 DJ 中止:低血糖 脱力感,高度の空腹感,発汗,心悸亢進,振戦,頭痛,知覚異常, 不安,興奮,神経過敏,集中力低下,精神障害,意識障害,痙れん等 徐々 に進行する低血糖では,精神障害,意識障害等が主である   処置は過量時の項参照 【禁忌】 DJ @重症ケトーシス,糖尿病性昏睡又は前昏睡,インスリン依存型糖尿病   A重篤な肝又は腎機能障害   B重症感染症,手術前後,重篤な外傷   C下痢,嘔吐等の胃腸障害   D本剤過敏 【慎重投与】 DJ 〔低血糖を起こすおそれのある患者または状態〕   @肝又は腎機能障害   A脳下垂体機能不全又は副腎機能不全   B栄養不良状態,飢餓状態,不規則な食事摂取,食事摂取量の不足又は衰弱状態   C激しい筋肉運動   D過度のアルコール摂取者   E高齢者   F作用を増強させる薬剤との併用(相互作用の項参照) 【相互作用】 DJ @本剤↑:インスリン製剤,ビクアナイド系薬剤,ピラゾロン系消炎剤(フェニル ブタゾン等),プロベネシド,クマリン系薬剤,サリチル酸剤(アスピ リン等),β遮断剤(プロプラノロール等),モノアミン酸化酵素阻害 剤,サルファ剤,クロラムフェニコール,テトラサイクリン系抗生物質 ,クロフィブラート   A本剤↓:エピネフリン,副腎皮質ホルモン,甲状腺ホルモン,卵胞ホルモン,利 尿剤,ピラジナミド,イソニアジド,ニコチン酸,フェノチアジン系薬 剤 【佐薬(理由)】 【注意すべき臨床検査】DJ DJ 血糖検査 尿糖検査 MP HbA1(グリコヘモグロビン)測定 【臨床検査値への影響】 【体内薬物動態】番号は一般名の薬剤番号に対応 DJ @血漿中結合:90以上(%),t1/2:6〜7(hr),排泄:腎80(%) A血漿中結合:約90(%),t1/2:4〜8(hr),排泄:腎80(%)   B血漿中結合:約90(%),t1/2:36(hr),排泄:腎80〜90(%)   C血漿中結合:97(%),t1/2:5〜7(hr),排泄:腎23(%)肝72(%)   D血漿中結合:94(%),t1/2:8.6(hr) ,排泄:腎60(%)肝40(%) 【メモ】 【参考文献】