【番号】     0018  大分類     洗剤関係  タイトル    カビ取り剤  分類番号    A051  小分類     カビキラー カビトリ剤 カビ消し太郎 カビ取り当番          カビハイター バスカビサンポール  性状・成分   成分:次亜塩素酸ナトリウム(2.5〜5%)、             水酸化ナトリウム(0.3〜1%)          性状:pH13以上の強アルカリ性溶液 【作用の概要】  *  薬理作用    *  毒作用     接触した皮膚・粘膜の腐触作用(次亜塩素酸ナトリウム自身の          酸化作用及び製剤溶液の強アルカリ性による)          皮膚・粘膜の腐触作用は服用した絶対量よりむしろ溶液の濃度に          よる。  体内動態          吸収     次亜塩素酸ナトリウム:胃液などの酸性液中では、                  塩素と非イオン型の次亜塩素酸として存在し、                  胃粘膜より吸収されやすいが、次亜塩素酸や                  その塩はタンパクやその他の組織成分により                  不活化させるため、吸収されて循環系に達する                  ことはほとんどない          分布     *          代謝・排泄  *          半減期    *          蛋白結合   *  中毒量     *  致死量     水酸化ナトリウム:ウサギ経口最小致死量 500mg/kg          次亜塩素酸ナトリウム:5%溶液として幼児経口致死量 15〜30ml                     (0.5%以下の溶液の服用では生命の危険性                     は少ない)  死因      *  その他     *   【症状の概要】  *  中枢神経    *  瞳孔      *  呼吸器     経口:気道内への吸引によって声門浮腫、肺水腫、呼吸困難             気縦隔症(塩素ガス吸入で発症あり)  循環器     経口:ショック、心停止  消化器     経口:嘔吐 口腔・咽頭・食道・胃の疼痛と炎症             化学熱傷 食道狭窄  電解質・代謝  *  肝       *  腎・泌尿器   *  体温      *  皮膚      刺激感 疼痛  神経・筋    *  血液      *  その他     眼に入った場合:角膜のびらん(角膜の腫脹、角膜上皮のびらん)   【治療の概要】  *  全身管理    蛋白・有機酸により不活化されるので服用した場合は牛乳、卵白を          投与する          胃洗浄・内視鏡検査はできるだけ早く、穿孔に気をつけて行う          家庭で可能な処置           経口:牛乳(120〜240ml、幼児15ml/kg以下)、卵白などを              与える。           眼 :流水で15分以上洗浄           経皮:水と石鹸で2回以上洗浄          医療機関での処置           経口:希釈(牛乳、卵白等)              胃洗浄(大量に服用した場合、摂取後1時間以内なら              消化管穿孔に注意して行う)              粘膜保護剤(マーロックス、アルロイドGなど)の投与              ショック対策、消化管穿孔対策、その他の対症療法           吸入:気道確保              咳嗽、呼吸困難のある場合:呼吸器の炎症症状を診察                           酸素投与、気管支拡張剤の                           投与など  催吐      禁忌  胃洗浄     大量嚥下の場合:摂取後1時間以内であれば実施(消化管穿孔に                  注意して行う)。1%チオ硫酸ナトリウム液は、                  次亜塩素酸の活性を減少させるので胃洗浄液と                  して有効  吸着剤     *  下剤      硫酸マグネシウム(0.5g/kg→水100〜200ml)またはマグコロール  強制利尿    *  血液浄化法   *  拮抗剤・解毒剤 *  その他     *   【その他一般】  *  禁忌      催吐は禁忌:腐食性物質が再び食道を通過することにより炎症を                重篤化する          中和は禁忌:酢やジュースを飲ませ中和しょうとすると、発生する                熱により熱傷を起こす          重曹、炭酸飲料の経口投与は禁忌:胃内で炭酸ガスを発生させる                          ため、ときに胃破裂の危険  合併症の処置  *  その他     *   【参考文献】   急性中毒処置の手引   【参考症例】   *